2007.05.19(Sat)

井筒和幸監督作品『パッチギ!』2004年 日本
(TV鑑賞)
荒筋:
グループ・サウンズ全盛の1968年。京都府立東高校の空手部と、朝鮮高校の番長・アンソン(高岡蒼佑)一派は、激しく対立していた。アンソンの妹で、フルートが得意なキョンジャ(沢尻エリカ)に心を奪われた、東校の松山康介(塩谷瞬)は、彼女が奏でる美しい曲が、「イムジン河」という朝鮮半島に思いを馳せた歌だと、音楽に詳しい坂崎(オダギリジョー)に教えられる。キョンジャと親しくなりたい一心で、康介は、ギターの弾き語りで「イムジン河」を練習し、朝鮮語の独学を始める。
ネタバレ注意。映画館でも観ました。大学2年の春休みかな。
感想は、当時とあまり変らず。
わたしは自分がバンドをやっていた事もあり、歌で世界を変えていこうという康介を、どうしても応援したくなってしまいます。
ギター壊すシーンは泣きそうになったし。
この映画、いいところはいっぱいあるので、気になった部分を最初に書いてしまおう。
映画館で観た時にはそこまで気にならなかったんだけど、暴力シーンが多すぎるのがちょっと…。
わたしが老けただけかもしれないけどさ。
しかも暴力シーンの全部が、やたらリアル。
例えば戦争映画とかの描写が、R−15、R−18レベルでリアルなのは問題無いと思うのね。表現上必要だと思うから。でも『パッチギ!』はそれが主題じゃないでしょう。そんなリアルにする必要無い。これがあるから、引いてしまう人だって居る。もっと伝えたい、伝えるべき事があるでしょう。
そこだけが残念。
さて。いいところの話。
やっぱりキャスティングの勝利。
韓国語とか、もう本当皆頑張ってて良いのだけど、特に印象に残った人達を。
断言しよう、
沢尻エリカちゃんはこのくらいが一番可愛い。この映画での彼女の可愛さは奇跡だ、本当。『間宮兄弟』もよかったけど、衝撃はこっちの方が大きかった。特に映画の最後の方で見せる笑顔がたまらない。康介じゃなくても惚れるよあれは。アンソンがあんなにシスコンなのも仕方ないよ。
あとはガンジャ役の真木よう子さん。かっこいい女は好きだ。桃子との友情が熱い。泣ける。
勿論ヒッピーなオダギリ氏も素敵でしたよ。
「悲しくてやりきれない」も妙な味があって、良いですよね。
そう、音楽の力も。
監督自身が、音楽の力ってやつを本当に信じてるんだと思う。
そしてそれに俳優がちゃんと応えてる。塩谷くんの「イムジン河」、決してうまくは無いのに、伝わるものはあったもの。
(わたしが歌を褒めるのはとても珍しい事です)
チェドキの伯父さんの「お前ら、何も知らんやろ!」という怒りについて。
我々若者は「知りません」としか言えません。
けれど結局は
「知らない事が罪では無い、知ろうとしない事が罪なのだ」という事なのではないかしら。
実際、私達の世代は、太平洋戦争における日本の加害者的側面を学ぶ事は殆どありません。
それは大人にも責任があるし。
わたしが気になるのは、
韓国や中国の若者の、太平洋戦争についての意識・見解なんです。
あの映画の中では、若い世代の者たちは垣根をとっぱらっていたように思う。
韓国や中国の若者は、あのチェドキの伯父さんのような怒りを、持っているのかな。
遠回りをしたけれど、
「知らない」日本の若者に、「知る」きっかけを与えただけでも、この映画は意味があると思うんだ。
映画にはそういう力がありますしね。
まとまらないまま終わる。
『LOVE&PEACE』も観たいなぁ。中村ゆりちゃんのキョンジャが期待できそうなので。
>EntryTime at 2007/05/19 12:25<