2007.06.10(Sun)

アルフレッド・ヒッチコック監督作品『バルカン超特急』1938年 イギリス
(Yahoo鑑賞)
荒筋:
東欧の架空の独裁国家パンドリカでの雪国観光からイギリスへの帰国途上の列車内で事件は起こる。アイリスと親交を深めていたイギリス女性ミス・フロイが、突然車中から消え、車内の人間全て(一部は面倒ごとに巻き込まれたくない理由で)初めからそんな女性は見なかったと口を揃えるが・・・
ネタバレ注意。30分を過ぎたあたりから急に面白くなってきます。
それまでは、ホテル内で謎の言語が飛び交ってる印象が強くて。苦笑
どこにクライマックスが来るのかが全然わからないところが良いですね!(褒めています)
ノートPCの小さい画面でここまで前のめりに見られる事って、中々無いです。
面白い、興味深いと思ったのは
・クリケット狂の二人が、最初のホテルの場面では中心人物っぽく扱われてるのに、汽車が走り出すと時計代わりになってるところ。
・ミス・フロイの代わりにアイリスが危害を加えられる事。少なくともここからお茶飲むあたりまでは、ミス・フロイが怪しいなんて気づけないです。
・パンドリカ語(架空)の字幕を一切入れないところ。今じゃ普通の手法なのかもしれないけど、感情移入させるのには凄く効果的ですよね、これ。
・アイリスとギルバートで倉庫をうろうろするシーンは『サイコ』を思い出してしまって、また何か出てくるのかと思ってびくびくしてしまった。兎が超可愛かったです。
・ハーツ医師が「薬を飲ませた」と言った途端、すぐに倒れてしまうアイリス。ギルバートも眠りかけました。実は薬なんか入ってなかったのにね。想像妊娠みたいなもんだ。人間の思い込みって凄いですね。
・白いハンカチを持って出て行った紳士が殺されてしまう=平和主義は無駄というメッセージ。パンドリカは仮想ナチスドイツ?また、「同じ英国人」という台詞が何回も使われてるあたり、完全なる島国日本で暮らしてる我々とは感覚が違うんだなーと。これは他の映画を観ても良く考えます。
・アイリスはとても勇敢に見えるけどたまにヘタレなところが可愛い。
・あのエンディングは上手いしお洒落だなー。ピアノの音が聞こえて来るまでに、とってつけたような間が一切無いのも(←これ、作品全体に言える事かも)気持ちいい。
映画を観ていて、少し曖昧だと思う部分もあったけど、それは時代背景がわかれば済む問題っぽいです。
ミステリーとロマンスと時事問題と、97分に凝縮してしまうヒッチコックは、やっぱり凄いや。
次は『白い恐怖』が観たいです。
>EntryTime at 2007/06/10 15:46<